アメリカの展示会に出展したものの、名刺が集まっただけで終わり、
展示会後にメールを送っても返事がなく成果につながらなかった。
そうしたご相談を受けることがあります。
展示会は、出展すれば売れる場ではありません。
ブースのデザインが良くても、成果につながらないことがあります。
私たちAssista LLC.は、イリノイ州シカゴ近郊を拠点に、
日本企業の米国進出と販路開拓を支援してきました。
製造業向けの展示会にも、出展の準備段階から会期後のフォローまで関わっています。
この記事では、出展前・会期中・会期後の3つの段階に分けて、
何をすると商談につながるのかをお伝えします。
※本記事の事例は、企業が特定されないよう業種や商材などを一般化しています。
出来事の順序や結果は変えていません。
展示会で「何を成果とするか」を先に決める
展示会の会期中に受注が決まることは、多くありません。
展示会の直接の成果になるのは、資料請求、サンプル依頼、見積依頼といった「次の商談の入り口」です。
結果(受注)が分かるまでの期間も、即日から数か月までさまざまです。
私たちが支援した出展では、3日間の展示会で、名刺交換や参加者バッジのスキャンが平均で約90件ありました。
そのうち、見積やサンプル依頼につながったのは平均で約3分の1です。
これは当社が支援した出展での実績であり、業界の平均や、今後の出展で得られる件数を示すものではありません。
業種や製品、展示会の規模によって結果は変わります。
受注の件数だけで評価すると、出展そのものの良し悪しを見誤ることがあります。
「何件の見積やサンプル依頼につなげるか」を目標に置くと、準備すべきことが具体的になります。
出展前:どの展示会に出るかで、結果は大きく変わる
出展前の準備というと、ブースの設計や英語カタログの用意を思い浮かべる方が多いと思います。
ですが、その前に決まってしまうことがあります。
狙った相手が来場していなかった出展
ある板金加工の展示会での出展事例です。
狙いは、キーパーソンである製品設計者との接点をつくることでした。
しかし、会期中の引き合いは、当初の目標より少ない結果になりました。
原因は、来場者の顔ぶれでした。
製品設計者よりも、購買やサプライチェーンの担当者の来場が多かったのです。
会いたい相手が、その展示会にはあまり来ていなかった。
それだけで、出展の成果は大きく変わります。
出展を決める前に確認したい2つのこと
私たちが特に重要だと考えているのは、次の2点です。
- 販売ターゲットとなる企業のキーパーソンが来場するかを、事前に調べる
- 事前に面談の予約を入れておく
1つ目は、先ほどの事例のとおりです。
展示会の名前や規模だけでなく、「自社が会いたい職種の人が来るか」で選ぶ必要があります。
2つ目は、当日の成果を左右します。
ブースの前を通りかかる人を待つだけでは、会いたい相手に会えるとは限りません。
出展の1か月前に、招待メールを送る
私たちが実際に行っているのが、出展の1か月前に、見込み客へ招待メールを配信することです。
出展することとブースの場所を事前に伝えておけば、会期中に立ち寄ってもらうきっかけになります。
その際ブース訪問相手が得られるメリットを簡潔に連絡します。
すでに接点のある相手であれば、その場で商談の時間を取ってもらうこともできます。
出展費用:支援案件での実績と、予算の確認
私たちがこれまでに支援した出展では、10×10フィート(約3メートル四方)の区画のブース代が、平均約5,000ドルでした。
これは過去の支援案件におけるブース代の実績で、現在の相場や、出展費用の総額を示すものではありません。
実際には、渡航・滞在費に加え、出展条件に応じて必要になる費用があります。
出展を検討する際は、個別に確認することをお勧めします。
会期中:ブースで何を話すか
展示品は「通りかかった人の目に止まる」ように置く
会期中、私たちが工夫しているのが展示品の設置です。
通路を歩いている人の目に止まるように、展示品の置き方を考えます。
また積極的に声掛けを行うことも重要です。
多くのブースが並ぶ会場では、まず立ち止まってもらうことが、会話の入り口になります。
相手の用途に結び付けて、利点を数字やデータで説明する
立ち止まってもらえたあと、何を話すかが分かれ目になります。
次のステップにつながった商談に共通していたのは、展示している製品やサービスが相手のビジネスにどのような利点をもたらすかを、数字やデータで明確に説明できたことです。
設計担当者にとっては、仕様や精度、材質も検討に欠かせない情報です。
そのうえで、たとえば不良がどれだけ減るのか、工程がどれだけ短くなるのか、コストがどう変わるのかといった形で、相手の用途に結び付けて説明することで、次の話に進みやすくなります。
その場で「次のステップ」を相互に確認する
会期中にもう1つ大切にしているのが、次のステップをその場で相互に確認することです。
サンプルを送るのか。
見積を出すのか。
図面をもらってから検討するのか。
ここを曖昧にしたまま別れると、会期後に何を送ればよいのかが決まりません。
会期後:会場で約束したものを、すぐに届ける
会期中、または展示会が終わってすぐに、お礼のメールと、会場で約束した資料を送ります。
送るものが明確になっているのは、会場で次のステップを確認しているからです。
お礼だけで終わらず、相手が求めていたものを具体的に届けることが、次の商談につながります。
一方で、展示会で接点を得ても、その後の商談が続くとは限りません。
アメリカ進出の失敗事例の記事では、展示会で引き合いを獲得したあと、メールや電話で連絡しても返事が得られなかったケースを紹介しています。
出展後の状況を確かめ、次の出展を判断する
展示会の成果は、当日の引き合い件数だけでは分かりません。
その後の見積依頼や、商談の進み方も含めて出展を評価することが大切です。
一方、会いたい相手との接点が得られなかった場合は、出展先や準備の方法を見直すことも必要です。
先ほどの板金加工の展示会の事例のように、来場者層が合っていなかったと分かれば、次は別の展示会を検討する判断もあり得ます。
出展を続けて、顧客との接点を広げた例
私たちが支援した、製造業の企業の事例です。
米国の製造業向け展示会への出展を続け、500社以上の潜在顧客の情報を得ました。
日系企業だけでなく、大手の米ローカル企業にも営業を広げています。
その後、さらなる販売拡大を目指して、米国に現地法人を設立しました。
継続出展を検討する際は、自社が会いたい相手との接点が得られているかを確認することが大切です。
すべての企業に当てはまる方法として捉えるのではなく、自社の状況に照らして判断することをお勧めします。
展示会で得た接点を、現地で継続してフォローする体制も欠かせません。
その手段の一つとして、現地のセールスレップと組む方法もあります。
詳しくはセールスレップとは?米国販路開拓の仕組み・手数料・代理店との違いで解説しています。
Assistaの展示会支援でできること
私たちは、展示会の出展を次のような形で支援しています。
- 出展する展示会の選定
- 出展前の招待メールの発送
- 会期中のブースでのアテンド
- 会期後のフォローアップメールの作成と連絡
- サンプルの発送
- 面談の設定
- 展示会で使用する製品カタログの作成
これまでに出展を支援してきた展示会には、たとえば次のようなものがあります。
- IMTS(工作機械)
- FABTECH(金属加工)
- EASTEC、WESTEC(製造技術)
- SEMICON West(半導体)
- MD&M(医療機器の設計・製造)
料金は、ご契約の期間と業務内容によって異なります。
詳しくはよくあるご質問をご覧ください。
まとめ:成果を分けるのは、ブースの出来だけではない
アメリカの展示会で成果につながるかどうかは、次の2点で大きく変わります。
- 会いたい相手が来る展示会を選べているか
- 会期後すぐに、約束したものを届けられているか
ブースの設計やカタログの出来も大切ですが、その前後の準備と対応が結果を左右します。
また、展示会の成果は、すぐに数字として見えるとは限りません。
出展後の商談の進み方を確かめながら、続けるか、出展先を見直すかを判断することをお勧めします。
出展する展示会を選ぶ段階からのご相談も承ります。
初回のご相談は無料です。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ